スクランブル Scramble〜抗争の死角〜

スクランブル
Scramble〜抗争の死角〜

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関東昇竜会と関西虎牙会の手打ち和合式のホテルが何者かの手で爆破される。虎牙会の高崎(演・竹内力)、昇竜会の藤木(演・小沢仁志)、作家で三流ライターの桐島(演・古井榮一)、ベルボーイの島(演・斎藤嘉樹)の視点で話が巻き戻されながら進む。


タイトルにもある『スクランブル』は桐島が書いた小説で、この小説が登場人物たちを繋げる鍵にもなっています。

 

前述にもある通り、話が巻き戻されながら進んでいくという構成になっているので、わかりにくいかと思えば、そうでもなかったです。きちんと点と点が結ばれて、一本の線になります。

 

ただ
・小説『スクランブル』の内容
・桐島は本当にただの小説家だったのか、また高崎との出会い
・高崎と藤木と桐島が計画的な凶行に走ったきっかけ
が語られている描写が欲しかったなあと思います。

 

ちなみに監督は小沢和義さん、企画・プロデュースは山口祥行さんです。出演者の枠でクレジットはされてないですが、この二人も少しだけ出演してます。

ただドンパチしているだけのヤクザものではないストーリー性重視のVシネマです。登場人物ごとに視点を変えるなどの非常に凝った造りで見ていて飽きないし、疲れません。覇王でもあった小沢和義監督特有の細かいカット割りも味が出ていて好きです。